英国生活ガイド

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インベントリーチェックアウト
Inventory Check Out
入居時に実施したインベントリーチェックインを基に、相違点を確認する作業です。入居時と同様、専門業者、または大家と一緒に、家またはフラットにある備品の数とコンディションを確認します。
チェックの流れ
チェックの流れ

入居中の注意と退去時の問題回避


退去時に問題になる事項… 1. 掃除 2. Missing Item 3. 物件に対するダメージ

掃除


<指摘される事項>
窓や庭、水回りなどの掃除が不十分な場合には、新たな掃除業者の派遣費用が請求される場合があります。
※注意点:掃除を手配する際に、どこまで掃除をしてもらうかを大家と細かく確認し、クリーナーヘ伝える。
• カーペットシャンプー
• カーテンの掃除
• ソファーやマットレスなどのスチームクリーニング
• 寝具のドライクリーニング
• 窓の外側の掃除
• ガラスや水道回りなどのライムスケールの除去

<アドバイス>
• 水回りのライムスケールや、カーペットに付けてしまったシミなどは、退去時の掃除では落ちないこともあります。日頃からまめに掃除をすることで、退去時に、掃除不足による指摘を回避することができます。
• プロの業者は、壁の掃除は行わないことが一般的です。お子様が壁に落書きをしてしまったり、料理中に汚してしまった壁などは、弱い洗剤でふき取ってください。

Missing Item


<原因>
入居中の備品の破損や紛失。

チェックの流れ
<注意点>
• 家の荷物をすべて出した後、インベントリーチェックインリストに沿って、入居後に動かした備品は入居時と同じ場所に戻してください。
• インベントリーチェックアウトに立会い、備品が無いとの指摘があれば、どこに移動したかをInventory Clerk に伝えます。

カビ – 壁


<原因>
冬場に暖房を使用した際、換気が不十分で生じた結露がカビの原因となる。

<注意点>
• 1 日4、5回程度窓を開けて空気の入れ替えと換気を行います。カビが生えてしまったらすぐにふき取って、カビが壁の奥に根付くことを防ぎましょう。
• 窓際は特に結露が起きやすいので十分ふき取り、同時に換気もしましょう。
• カーテンで隠れた部分の壁や窓もまめにチェックしておきましょう。
• 本棚などの家具は、通気をよくするために壁から少し離して設置します。
• 使用しない部屋や第2浴室を物置きとして利用する場合は、定期的に収納物を動かし、通気を良くしておきましょう。
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カビ – 水回り


<注意点>
• バスルームのタイルやバスタブ回りのシリコンなど、バスルームを使用した後に残った水滴は、まめにふき取りましょう。
• 洗濯機のゴムリングやソープディッシュは洗濯後毎回水滴をふき取り、洗濯機は開けた状態に、ソープディッシュは引き出して乾燥させます。
• カビは専用のカビ取りで掃除し、大家にはメールなど記録が残る形で早めに相談してください。
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• 浴室やシャワー室を使用した後は、窓を開けたり、扉を全開にして 浴室内の湿気が完全に無くなるまでよく換気をしましょう。

リングマーク


<原因>
木製家具や調理台(キッチンワークトップ)に熱いマグカップや鍋などを直接置くとリングマークというシミの原因となります。
物を同じところに長期間置いておくのもシミの原因となります。特にステンレス素材の備品は石灰が付きやすく、その石灰がリングマークの原因となります。

<注意点>
• 木製家具には直接物を置かず、テーブルマットやコースターを使用してください。
• キッチンワークトップはまめに掃除をし、ワークトップの上に置いた物も頻繁に動かします。水回りの水滴はまめにふき取りましょう。
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• ワークトップにたくさん物を置くとダメージの原因になるので、できるだけ収納を使い、ワークトップはすっきりさせましょう。

家具のシミ


<原因>
飲食物などがカーペットやソファー、マットレスなどに付くとシミの原因となります。

<注意点>
• 家具やカーペットに何かをこぼしてしまった時は、そのまま放置せず、シミ取り洗剤などですぐにふき取ります。
• マットレスや枕にはプロテクターを利用し、素材に汗などのシミが付くことを防止しましょう。

<カーベットの汚れを塩で取る方法>
① 飲食物をカーペットにこぼしたら、その部分にティッシュペーパーかペーパータオルを当て、できるだけ水分を吸い取ります。
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② その後、その部分に食卓塩をまんべんなく振りかけ、約30 分ほどそのままにします。
※ポイント:サラサラ状態の食卓塩をお使いください。
③ 振りかけた塩に残った水分が移ったら、掃除機で塩を吸い取ります。
④ 最後に固くしぼったタオルなどで、こぼした部分をトントンとたたくようしながら拭き取って完了です。

水漏れ


<原因>
バスルームやキッチンなどの水回リや、上階や周辺のテナントからの水漏れなど、イギリスの物件では水漏れは珍しくありません。見えない部分のパイプの継ぎ目やボイラーシステムなど、普段気づかないところでも水漏れが起きる場合があります。
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<注意点>
• 壁や天井などにシミが表れてきたら水漏れの兆候です。また、ボイラーやタンク周辺にたくさんの荷物があると、水漏れに気づかないこともあります。
• 壁や天井、ボイラールームなど普段見ない箇所も時々注意を払いましょう。
• 大きな水漏れは保険で修理するのが一般的ですが、報告や手配が遅れると保険の適用期間が過ぎて、修理費用の請求をされる場合があります。
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<原因>
フローリングが水含みし変形するため、張替えが必要になります。

<注意点>
• フローリングは、大量の水を含んだモップでの水ふきはしないようにしましょう。

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日頃の掃除


物件内は日頃の掃除と整理整頓を心掛けてください。物件内が散らかっていると、カビや害虫の発生原因となり、退去時に壁やカーペットなどの原状回復費用を請求されます。ライムスケールやガラスパネルの水垢、家具のシミなども、日頃の掃除できれいにすることができます。これらを長期間放置をしておくと、退去時に専門の清掃業者を依頼しても落としきれないことがあります。普段から忙しくて掃除ができない場合は、定期的にクリーナーを依頼することをお勧めします。
 
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